ペットとの暮らしが介護状態の発生リスクを下げる?
近年の研究で、ペットと暮らすことが、人が自立した生活を失うリスク(要介護状態など)を下げることがわかってきました。
犬や猫と暮らしている人は、自然と体を動かす機会が増え、社会とのつながりも保ちやすくなります。
その結果、体力や気力が衰えて日常生活が難しくなる状態や、要介護状態へ移行する可能性が低くなる傾向があるのです。

特に、犬との暮らしの中で日常的に散歩をしている高齢者では、要介護になるリスクや死亡リスクが半分以下になるという報告もあります。


さらに、ペットと暮らしている人は介護保険サービスの利用額が少ないことも確認されています。
つまり、ペットとの暮らしは「個人の生活の質を高める」だけではなく、社会保障費の抑制といった社会全体の課題解決にもつながる可能性を秘めているのです。
一方で、こうした効果を社会に広げていくためには、「ペットを飼いやすい住環境」を整えることが大きな課題だと指摘されています。
戸建てであっても、リフォームやリノベーションであっても、あるいは集合住宅であっても、ペットとの暮らしを前提に考えられた住環境がなければ、
これらの効果は発揮されません。
そしてこれは、今はまだペットを飼っていない方のとっても、決して他人事ではありません。
将来、家族としてペットを迎える可能性があるなら、あらかじめ住環境を整えておくことで、飼い主にとっても、ペットにとっても、無理や我慢の少ない、
ストレスのない暮らしが実現できます。
「いつか」の選択肢を広げ、より健やかで豊かな人生につなげていく・・・。
ペットと暮らすことを見据えた住まいづくりは、そんな未来の準備でもあるのです。
※本コラムで紹介した内容および掲載しているグラフ等は、東京都健康長寿医療センター研究所の調査・研究資料をもとにしております。
